梅干しを青いままで作るのはダメ?追熟の方法やおすすめの容器も紹介!
梅をたくさんもらったの。今年は梅干し作りに挑戦してみようかしら。でも、もらった梅は青いのよね。青いまま漬けても大丈夫なのかしら?
手作りの梅干しっておいしいですよね♪でも、初めて梅干し作りにチャレンジするあなたは「梅を青いまま漬けてしまっても大丈夫なのかな?」と疑問に思っているのでは?
ズバリ、梅干しは「青いまま」漬けても大丈夫です!しかし、青いままだと「柔らかい」触感の梅干しにはなりません。「柔らかい」梅干しを作ろうとしたあなたはガッカリしてしまうかも…。事前にこの記事を読んでおくと、あなたの期待通りの梅干しが作れますよ。
この記事では「梅の追熟方法」や「おすすめの漬ける容器と保存容器」についても紹介しています。
今すぐにこの記事を読んで、初めての梅干し作りで気になる点をサッと確認しましょう!
梅干しを青いままで漬けるとダメ?大丈夫?
青いままの梅で梅干しを作るのはダメなのかしら?
梅干しに使う梅は、一般的に下の画像のように熟したもの(黄色くなった梅)を使います。
私が母の梅干し作りを手伝ったときも、いつも黄色く熟した梅を使っていました。
しかし、青いままの梅で梅干しを作るのはダメじゃありません!ですが、熟したものを使うよりも失敗のリスクが高くなります。
ここからは「失敗のリスクが高くなる理由」や「青い梅の毒性」について解説していきます。
青梅で梅干しを作ることは可能だが難しい
青いままの梅を漬けて梅干しを作ることは可能です。しかし、失敗のリスクが高くなるので梅干し作り初心者にはおすすめできません。
その理由は「梅酢が出にくいので傷みやすい」ため。
梅を漬ける第一段階で行う行程「塩漬け」の際に出てくる梅の水分のこと。
梅酢がたくさん出て、これに梅がしっかりと浸かることで傷みにくい梅干しになる。
青梅は熟した梅よりも硬く、水分が抜けにくい状態です。
ですので、梅干しを作る過程で「カビが発生する」「腐る」などのリスクが高くなります。また、以下のような手間も必要です。
- 必ず粗塩を使う
- 梅に塩をよく絡ませる
- 塩の量をケチらない
- 必ず重石をのせる
私の母は安いサラサラの塩で梅干しを漬けています。分量も少しケチって少なめにしていますよ(笑)
熟した梅の場合は、多少材料をケチッたり重石を忘れたりしても大丈夫なのですが、青い梅は材料や工程を確実に守らないと、ただでさえ高い失敗のリスクがさらに上がってしまいます。
青梅での梅干し作りは、慣れてきた頃に少しずつチャレンジしてみるといいですね。
青梅の梅干しはコリコリの食感になる
梅干しの食感といえば「ネトッとして柔らかい」イメージですよね。
しかし、青梅で梅干しを作ると「コリコリでした歯ごたえのある梅干し」になります。
柔らかい梅干しをイメージして青梅を漬けると「想像してたのと違う…。」という結果の梅干しができてしまいますよ。
柔らかい梅干しを作りたい場合は、熟した梅を使うようにしてくださいね。
また、コリコリの梅干しを作るために青梅を使う場合は、小粒のものを使いましょう。
柔らかい梅干しと同じサイズのコリコリ梅干しにしてしまうとかなり食べにくいです(笑)
青い梅の毒性
「青い梅を生のまま食べるとお腹を壊すよ!食べちゃだめだよ!!」と、子供の頃によく言われませんでしたか?
青い梅には「アミグダリン」 または「青酸配糖体」という毒性のある物質は含まれています。
これは、梅が種を守るために果肉や種の中に作り出すもので、青酸と糖が結合したものです。
特に、実ができ始めた柔らかい頃の青梅の種には、 果肉の10~20倍ものアミグダリンが含まれています。
大量に摂取するとめまいや嘔吐、呼吸困難など引き起こす怖い物質ですよ。
しかし、そのような症状が出るのは青梅を数百個生のままで食べた場合ですので、あまり心配する必要ありません(笑)
ともあれ、青い梅はおいしくないので食べないようにしましょうね。
アミグダリンは「梅が熟す」 「塩や砂糖で漬け込む」「加熱する」ことで減少していきます。
梅干しや梅ジュースにすれば、青い梅の毒性の心配はしなくても大丈夫ですよ。
青い梅を追熟させる方法は常温?冷蔵庫?
青い梅を追熟させるのって、常温に置いておくのかしら?それとも悪くならないように冷蔵庫に入れておいたほうがいいのかしら?
青い梅を追熟させる場合は、常温に置いて熟すのを待ちましょう。
「悪くならないように 」と思い、冷蔵庫に入れてしまうと熟するのに時間がかかってしまいますよ。
ここからは、「常温での梅の追熟方法」や「追熟にばらつきがあるときの対処法」について解説していきます。
青い梅を追熟させる方法は常温
青い梅を追熟させる方法は、風通しの良い日陰にそのまま(常温)で置いておくことです。
新聞紙に包んでおくと、湿気を吸ってくれるのでカビ予防になりますよ。
ダンボールに入れて追熟させる場合は、蓋を開けてそのまま置いておくだけです。
ダンボールに梅が重なって入っている状態だと、下の梅が傷みやすいので注意してください。
「上と下を適度に入れ替える」「熟した梅は早めに取り出す」などをして対応しましょう。
梅が熟したサインは下の写真のように「ほんのり黄色になったら」です。
青い梅は、1~2日ほどで黄色く熟してきます。よほど条件の悪い環境下に置いておかない限り「カビが発生した!?」なんてことにはなりませんので安心してくださいね。
香りもより強く出てきますよ。私の実家も梅干し作りの季節になると部屋中がさわやかな梅の香りに包まれます♪
追熟にばらつきがある場合の対処法
青い梅を追熟していると「こっちの梅は程よく黄色いなっているけどこっちはまだ青いなぁ 」と追熟にばらつきが出てくることがあります。
こうなると、「いつ梅干しを漬けようか…。」と悩みますよね。その場合は以下の2つの方法で対応しましょう!
- 熟した梅を冷蔵庫で保存する
- 熟した梅から順番に塩漬けしていく
1.熟した梅を冷蔵庫で保存する
梅は熟すにつれてどんどんカビやすくなっていきます。ですので十分に熟したものは選別しポリ袋に入れ、冷蔵保存しましょう。
1~2日待てば、他の梅も熟してきますよ。ただ、冷蔵庫で保存すると梅独特の爽やかな香りがどんどん落ちていってしまうのが欠点です。
漬ける量が少なく1回でまとめて漬けてしまいたい場合におすすめの方法です。
2.熟した梅から順番に塩漬けしていく
1回でまとめて漬ける必要がない場合は、熟していたものから順番に塩漬けていくのもありですよ。
梅酢が出てきた状態になれば、後は赤しそは準備できるまでそのまま置いておけます。しかも、この方法ならば梅の香りを損ないません♪
私の母も、時間があるときに熟したものから順番に漬けていますよ。
大きな漬物樽3個分と大量に作るので、ちょこちょこ作業した方が楽なんだとか。
確かに私も何度か手伝いましたが、梅を洗うだけでもかなりの重労働です。
大量の梅干しを漬ける場合は、少しずつ熟した梅から漬けていくことをおすすめします。
梅干しの容器のおすすめは?ジップロックも活用
梅干しを漬ける容器と保存容器のおすすめが知りたいわ。
梅干しを漬ける容器といえば「壺(つぼ)かな?」と思いますよね。確かに壺に漬けられれば一番いいのですが、壺は重く割れやすいのがデメリットです。
そこで、私がおすすめするのが「プラスチック」と「ホーロー」の容器です。ここでは、梅干しを漬ける容器のおすすめと保存容器のおすすめを紹介します。
少量の梅干しを作る場合はジップロックで「白梅干し」を作るのがおすすめです。作り方も紹介していますので参考にしてくださいね。
漬ける容器①:プラスチック製漬物樽(5L)
上の画像のようなプラスチック製の漬物樽は私の実家でもよく使っています。
口が広く、何より軽いのでとても扱いやすいですよ♪サイズも用途に合わせてたくさんあります。
プラスチックは塩分に弱い素材です。梅干しを漬ける際には、中に容器より大きい容量の漬物用ビニール袋を敷きましょう。
漬ける容器②:ホーローストックポット(6L)
ホーローの容器はプラスチック製の樽に比べて断然おしゃれです。
上の写真のような取っ手が付いているものを選べば持ち運びが簡単ですよ。口も広いので作業もスムーズに進みます。
ホーローは酸や塩分に強いですが、傷が付きやすく、傷からは錆(さび)が発生します。
ですので、プラスチック製の樽同様に、漬物用ビニール袋を敷いておくと安心です。
漬ける容器③:ジップロック
1kgほどの梅ならば、ジップロックで「白梅干し」が簡単にできますよ。
関東地方に昔から伝わるシンプルな梅干し。梅を塩漬けして3日ほど土用干しするだけで完成。
白梅干しの作り方は以下の通りです。「梅干し作りはハードルが高いな…。」というあなたは、まずジップロックで白梅干し作りにチャレンジしてみるといいですよ♪
- きれいに洗った梅(ヘタの部分も取り除く)と粗塩をジップロックに入れる。
- 袋の中で梅をコロコロして塩をなじませる※ジップロックはあらかじめホワイトリカーなどで消毒しておく
- 袋の空気を抜く※梅同士が重ならないように注意!
- 平らな容器に寝かせて置き、重石の代わりに本や雑誌をのせる
- 毎日袋をひっくり返して本を乗せる送り返し梅酢が出てくるのを待つ
- 梅酢がしっかり出てきたら天気のいい日にザルに広げて干す(土用干し)
- 3日ほど干せば完成!※干している梅干しは定期的にひっくり返しまんべんなく日光を浴びせる
※土用干しのタイミングは3日ほど晴天が続く日を選ぶとベスト。それまではジップロックに入れたまま冷暗所で保管しておきましょう。
保存容器①:密封びん(2L)
漬けた梅をまとめて保存するならば、上の写真のような密封瓶がおすすめです。
2kgの梅をつけた場合は2Lの保存容器で十分でしょう。
漬けたままの容器に保存しておくより、このような瓶に移し替えて保存した方がおしゃれでコンパクトですよ。
保存容器②:ふた付かめ(2合)
上の写真のような、ふた付きのかめに小分けしておけば、サッと食卓に出せるのでとても便利ですよ。
形がとても可愛いので、食卓がおしゃれになりますね♪
まとめ
- 梅干しを青いままの梅で作ることは可能だが、熟したものを使うよりも失敗のリスクが高くなる
- 梅干しを青いままの梅で作ると「コリコリとした食感の梅干し」になる
- 青い梅には「アミグダリン」という毒性のある物質が含まれている
- 青梅を熟成させるには「新聞紙に包んで風通しのいい場所に置いておく」だけで大丈夫
- 梅干しを漬ける容器は「プラスチック製」や「ホーロー製」のものがおすすめ
- 梅干しを保存する容器は「瓶」や「かめ」がおすすめ
青いままの梅を使うと梅干し作りの難易度が上がるのね。今年は初挑戦だしきちんと熟した梅を使いましょう!
手作り梅干しって、熟するまで待っている時間も楽しいですよね。
私もよく「もうすぐ食べごろかなぁ」と母の漬物樽をのぞいています(笑)
A子さんのように、初挑戦では「熟した梅」を使い、慣れてきた頃に「青いままの梅」に挑戦すると安心ですね。
紹介したジップロックで作れる梅干しはすごく簡単ですよ。ぜひ挑戦してみてくださいね♪