ナスの剪定や更新剪定を図解で分かりやすく解説!もう失敗しない!更新剪定をしない方がいい例3つも紹介♪
ナスの剪定ってどこを切るのかよく分からないわ…。
「一枝一果法」は「ナスの剪定ってどこを切るの…。」と、お悩みのあなたにピッタリの簡単な剪定方法ですよ。
また、この記事では、以下のようなあなたの悩みも解決します。
- 2本仕立て、3本仕立てにするための整枝の図解が見たい
- ナスの更新剪定の図解が見たい
- ナスの更新剪定をしない方がいい例を知りたい
長く、ナスの収穫を楽しみたいあなたは、今すぐにこの記事をチェックしてみてくださいね。
ナスの剪定を図解!初心者向けの一枝一果法も紹介!
ナスの剪定はどこを切るかわかりにくいわ…。図解があれば分かりやすいのだけれど…。
確かに、ナスの剪定はどこを切るかわかりにくいですよね…。「主枝」とか「脇芽」とか書かれても、「どこ?」と想像がつきにくいです。
ここでは「ナスの整枝」や「剪定」について図解していきます。
10月頃までナスの収穫を楽しめる「一枝一果法」についても図解していきますよ。
2本または3本仕立てにするための整枝
ナスは実をつけ始める前に、「2本仕立て」または「3本仕立て」にするために枝を整理する(=整枝)作業を行います。
詳しい整枝の方法は下の図解を参考にしてくださいね。
⑤以降の枝の剪定は次の「一般的な収穫と剪定」で図解しています。
「2本仕立て」と「3本仕立て」の違いは以下のようになりますよ。
おすすめの栽培様式 | メインの枝の数 | |
---|---|---|
2本仕立て | プランター栽培 | 主枝1本と脇芽1本をメインで育てる |
3本仕立て | 露地栽培 | 主枝1本と脇芽2本をメインで育てる |
ナスは放任しておくと、どんどん脇芽が生え、枝を延ばして手がつけられなくなります。整枝はとても大事な作業ですよ。
一般的な収穫と剪定
ナスは収穫と剪定は下の図解のように同時に行っていきましょう。
参照:タキイ種苗株式会社HP
「葉や枝を収穫の度に整理しつつ、脇芽を少しづつ成長させる」という収穫方法ですね。
収穫と剪定を同時に行い、こまめに枝を整理することで「枝が伸び過ぎて手がつけられなくなった!」と慌てなくて済みますよ。
また、剪定を行うことで栄養がナスに集中するので、実がしっかり詰まったおいしいなすが収穫できます。
ただ、初心者は「どこを切るの…?」と剪定に時間がかかってしまうのが、この剪定方法の難点です。
私も、まだまだどの枝葉を剪定すればいいのか見極めるのに時間がかかります。
父のアドバイスは「適当や!」の一言なので、さらに悩みます(笑)
そのような場合、次で図解している「一枝一果法」がおすすめですよ。
収穫量が少なくなってしまうのが欠点ですが、「一枝一果法」ならば、悩むことなくサクサクと剪定が進みます。
一枝一果法は初心者におすすめ
「一枝一果法」はその名の通り「1本の枝で1つの実を収穫する」方法ですよ。
ナスの収穫で以下のような悩みを持っているあなたにおすすめの収穫方法です。
- ナス栽培初心者で更新剪定で枝や根をバッサリ切る勇気がない
- 収穫量は少なくていいので10月頃まで長く収穫を楽しみたい
- 毎年、収穫と剪定が追いつかず、葉が茂りすぎて手がつけられなくなる
それでは、「一枝一果法」を図解していきます。
先ほど「収穫と剪定」で解説した剪定方法と異なるのは、「脇芽」を成長させないで切ってしまうところです。
「どこを切ればいいのか?」が初心者でも分かりやすく、「枝葉の茂りすぎ」を確実に抑えられます。
収穫量は少なくなりますが、一般的な剪定よりも、株が成長する勢いを抑えながらの収穫になりますので、株が疲れにくいです。
そのため、更新剪定をしなくても、上手に栽培すれば、10月頃までナスの収穫を楽しむことも夢じゃありません♪
ナスの更新剪定を図解!どこを切るのかもわかりやすく解説!
ナスの更新剪定ってどうやるのかしら?更新剪定をすれば、秋ナスの収穫が楽しめるって聞いたのだけれど…。
7月中旬以降、それまでたくさんの実をつけてきたナスが疲れてくる時期です。
あなたが栽培しているナスに以下のような変化が出てきたら、ナスが「疲れている」とサインを出している証拠ですよ。
- 実ができるペースが落ちてきた
- 実が小さい、細いものが多くなってきた
- 実のツヤがなくなってきた
- 葉が小さく弱々しくなってきた
- 茎が細く弱々しくなってきた
この状況を放っておくと、9月上旬には株の体力が尽き、ナスの収穫ができなくなります。
ナスの更新剪定は、疲れた株を少し休ませるために行う剪定(=切り戻し)作業のことです。
別名「若返り剪定」なんて呼ばれ方もされていますよ。
古い部分を切るだけで若返ることができるなんて、何とも羨(うらや)ましいですよね(笑)
そんな「ナスの更新剪定」は「バッサリ枝を切る(剪定)」「根を切る」「追肥する」の3ステップで完了です。
ここからは、ナスの更新剪定について分かりやすく図解していきますよ。
ステップ①バッサリと枝を切る
ナスの更新剪定では、上の図解のようにメインで出ている枝(2本仕立てならば2本、3本仕立てならば3本です)をバッサリと切り落とします。
更新剪定に適した7月中旬~8月上旬ならば、葉が1~2枚残るくらいで切って大丈夫です。一番下の若い枝は残しておいてくださいね。
「まだ花が咲いていてもったいないな…。」と思ってしまいますが、株を休ませるために惜しまず切ってしまいましょう。
ここが収穫のときに行う剪定と異なる点ですね(収穫時の剪定は、収穫が終わった枝や周辺の葉を軽く切る程度です)。
ステップ②根切り
ナスの更新剪定では、根の更新(若返り)も同時に行います。
根切りの方法は、露地栽培の場合、株元から30cm離れた2箇所にスコップを刺すだけ。
ナスの更新剪定をプランターで行う場合は、株元から20cm離れた2箇所です。
ブツブツと根が切れる音がするまで刺してくださいね。
全体的にスコップを刺す方法もありますが、根の回復に時間がかかりますし、弱い株だとそのまま枯れる可能性があります。
そのようなリスクを回避するためにも、根切りは2箇所ほどにしておくと安心ですね。
ステップ③追肥
ナスの更新剪定の後は、必ず追肥を行ってくださいね。傷ついたナスを労(いた)わってあげてください。
追肥は、即効性のある「液肥」がおすすめです。液肥は根切りの際にスコップを刺した場所に流しましょう。
これで、更新剪定直後に葉や枝がシナシナにヘタレてしまうのをある程度抑えられますよ。
8月中旬~8月下旬に更新剪定を行う場合
忙しくて8月上旬までにナスの更新剪定ができなかったわ…。8中旬~下旬で更新剪定をしても大丈夫かしら?
A子さんのような状況になってしまう場合もよくありますよね。
私も「行動が一歩遅いよ」と、よく夫に笑われます(笑)
8月中旬~8月下旬にナスの更新剪定を行う場合は、以下のように軽めの更新剪定を行いましょう。
- メインで出ている枝(2本仕立てならば2本、3本仕立てならば3本)の一番先にある生長点を切る
- 病気の葉や枝、元気がない葉や枝を切る
- 根切りは行わない
明らかに株が弱っている(実が小さい・細い、葉や茎の元気がない)という場合は追肥もしてあげてくださいね。
この時期に、上述で説明したように「バッサリ枝を切る」「根切り」を行ってしまうと、株が回復する頃には9月下旬になり、秋ナスの収穫期間が短くなってしまいますよ。
最悪の場合は、更新剪定に失敗し、秋ナスが収穫できなくなります。
そのため、適正時期を過ぎてからの更新剪定は、軽めの剪定にしておきましょう。
更新剪定は9月からの収穫を楽しみたい人におすすめ
ナスの更新剪定は「9月以降の秋ナスの収穫を楽しみたい!!」というあなたにおすすめですよ。
更新剪定を行ってから1ヵ月くらい経てば、再びナスの収穫が可能になります。
「秋ナスは嫁に食わすな(嫁に食わせるにはもったいないくらい美味しい)」といことわざがあるくらいですから、ぜひ自分で収穫して味わいたいものですよね。
どうしても「バッサリと枝を切ったり根を切るのは抵抗がある…。」というあなたには、「一枝一果法」をおすすめします。
この方法ならば、更新剪定をすることなく10月頃までナスの収穫を楽しむことができますよ♪
「一枝一果法」については最後の「ナスの剪定を図解で解説!一枝一果法も紹介!」で解説しています。
ナスの更新剪定をしない方がいい例3つを解説!
ナスの更新剪定って「しない」って選択肢もあるのかしら?
もちろん「ナスの更新剪定をしない」という選択肢もありますよ。
ここからは「ナスの更新剪定をしない方がいい例」を紹介していきます。
更新剪定を「する」か「しない」か迷っているあなたは、ぜひ参考にしてくださいね。
例①栽培スペースが狭い
「9月から秋冬野菜の栽培を始めたい」けれど、ナスがあることで「畑に植える場所がない」「プランターを置く場所がない」など栽培スペースが狭くて悩む場合がありますよね。
そのような時は、無理をしてナスの更新剪定をしない方がいいですよ。
夏のナス収穫を十分に楽しんで、秋冬野菜の栽培準備に取り掛かりましょう!
例②栽培地域が東北地方
東北地方など冬が早く訪れる地域において、ナスの更新剪定はあまりおすすめできません。
更新剪定を行ってナスが実をつけられるまで回復する頃には、気温が低すぎて期待していたよりも収穫量が少なくなってしまう可能性が高いです。
私も以前、福島に住んでいました。9月になると長袖の服が必要なくらい寒い日もありましたよ。
長袖の服が必要になる寒さは、ナスの栽培に適した気温(20~30℃)ではありません。更新剪定をしても失敗する可能性が高いです。
このように、栽培地域によっては「ナスの更新剪定をしない方がいい」場合もあります。
例③8月いっぱいナスの収穫を楽しみたい
「夏の野菜代を節約するために8月下旬まではナスの収穫をしたい!」という場合は更新剪定をしない方がいいですよ。
ナスの更新剪定を行うと、8月下旬はナスの収穫ができません。
もし、ナスの株が数本あるならば、半分は「更新剪定をしない」、もう半分は「更新剪定をする」など、10月頃までナスの収穫が途切れない工夫をするのもありですね。
まとめ
- ナスの剪定は2本仕立てまたは3本仕立てにするところから始める
- ナスは収穫と剪定を同時に行っていく
- 「一枝一果法」で収穫すれば、更新剪定をしないで10月頃までナスの収穫が楽しめる
- ナスの更新剪定は「枝を切る」「根を切る」「追肥する」の3ステップを行うことで株を若返らせる技術
- ナスの更新剪定の「枝を切る」はメインで出ている枝を1~2枚残しバッサリと切る行程
- ナスの更新剪定の「根を切る」は株元から30cm(プランターならば20cm)離れた2箇所にスコップを差し込む行程
- ナスの更新剪定のときの「追肥」は即効性のある液肥がおすすめ
- 「栽培スペースが狭い」「栽培地域が東北」などの場合は「更新剪定をしない」という選択もある
ナスの剪定は、通常の剪定や一枝一果法や更新剪定など、いろいろな方法があります。
ぜひ、あなたが「無理なくできそうだな」と思える剪定方法を取り入れて、秋ナスの収穫を楽しんでくださいね♪
この記事の図解を活用して、剪定も楽しんでくださいね。
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