いちごのランナーがどれかわからない!見分け方を図解!枯れる原因は?切る位置やタイミングや植え方も分かりやすく解説♪
苺のランナーってどれかしら?よくわからないわ…。
いちごはランナーで苗が作れます。しかし、A子さんのように「そもそも、ランナーってどれ?」という疑問が湧きますよね。
最初は「どれ?」となりますが、一度見てしまえばすぐにランナーを見つけられるようになりますよ。
この記事では、ランナーがどれかわからないあなたのために、見分け方を画像を使ってわかりやすく解説していきます。
合わせて、以下の内容についても紹介していきますよ。
- ランナーが枯れる原因は?
- ランナーを切る位置は?切るタイミングは?
- ランナーの植え方は?
今すぐにこの記事を読んで、来年用のいちごの苗の準備に取り掛かりましょう!
いちごが枯れる一番の原因は炭そ病です。アミスター20フロアブルで予防できますよ。きゅうり、ブロッコリー、小松菜など多くの野菜にも使えるので1本持っておくと便利です↓↓
いちごのランナーがどれかわからない!ランナーとは?
「ランナー」で苺の苗を育てたいけれど、どれかわからないわ…。
いちごのランナーは、一度見てしまえば簡単に見分けられますよ。
ここからは「苺のランナーはどれか?」について、写真や図を使って解説していきます。
ランナーの見分け方
いちごのランナーの見分け方はとっても簡単♪蔓(つる)のようにひょろっと伸びている茎の部分がランナーです。下の写真を参考にしてくださいね。すごく特徴的なので、すぐに見分けられるようになりますよ。
これでもう「ランナーってどれ?」「わからない!」と、悩まなくて済みますね♪ランナーは、株元の葉っぱと同じ部分から生えてきます。
春過ぎと秋ごろにニョキニョキと大量に生えてきます。元気な株は15~20本ランナーを出しますよ。
ランナーとは「ほふく茎」のこと
いちごのランナーとは「ほふく茎」のことです。「ほふく枝」とも呼ばれていますよ。地面を這(は)うように伸びていくことから、このような名前がついたのでしょう。これは、いちごが繁殖するために作った子株のことです。
ほったらかしておくと、子株から孫株、孫株からひ孫株を出し、下の図のようにどんどん伸びていきますよ。
いちご農家は、子株を「太郎株」、孫株を「次郎株」、ひ孫株を「三郎株」など、わかりやすいように呼びます。
私もよく「太郎さん」「次郎さん」と愛着を込めて呼んでいます(笑)
ポットに植えてきちんと世話をしてあげれば、次の春にたくさんのいちごを収穫できる苗になりますよ。
ランナーが出ないんだけど…。肥料が足りないの?
ランナーが出ない原因は水不足の場合が多いです。
いちごのランナーが出る5月頃は土が乾燥しやすくなってきます。
土が乾燥していちごの苗が水不足になるとランナーが出ない、または出にくい状況になります。ですので午前中にたっぷりと水やりをしてあげてください。
肥料は、葉が黄緑色になってきた頃に与える程度で大丈夫ですよ。
いちごを収穫した後の株は疲れていてランナーが出ない可能性が高いです。ですので、ランナーを採取するための親株を別に準備しておくと安心ですよ。
こちらの記事では、いちごを収穫した後の手入れの流れを紹介しています。合わせて参考にしてくださいね↓↓
いちごのランナーや葉が枯れる原因は?
苺のランナーが枯れるの…。どうして?
いちごのランナーや葉が枯れる原因はさまざまです。
病気や害虫によって、枯れる症状が少しずつ異なるので、まずは枯れている部分を観察しましょう。
ここからは、苺のランナーや葉が枯れる原因について解説していきます。
一覧表があるので、枯れているランナーや葉の状態と照らし合わせてくださいね。
ランナーや新芽が枯れる場合
芽枯病
芽枯病は土壌の菌が多くなりすぎていることで発生します。未熟な有機物が多い土(ビートパルプやヤシ殻など)を使っている場合に発症しやすい病気です。
また、水のやりすぎで土の湿度が高く、菌が繁殖しやすい環境になっている可能性があります。
水は「夕方には土が程よく乾いている状態」を目安にあげてくださいね。
炭そ病
炭そ病にかかった苗は下の画像のような症状が出ます。一度感染してしまうと、どんな薬を使っても回復しません。
引用:愛媛県HP URL:https://www.pref.ehime.jp/h35118/2406/byocyubojo/htm/itigo-tanso.html
厄介なのが、その感染力の強さです。水やりのときの水跳ねで隣の元気な株にも感染してしまいます。
「ヤバそうだな」という株を見つけたらすぐに抜いて(できれば周りの株も抜いてください)、ビニール袋に密封し処分しましょう。
炭そ病は、以下のような農薬を使って菌の数をできるだけ減らしておくことでかなり高い確率で予防できます。
- アミスター20フロアブル
- ベルクートフロアブル
- ベンレート水和剤
- ベンレート水和剤
- ゲッター水和剤
- セイビアーフロアブル20
アミスター20フロアブルは、うどんこ病にも効果がありきゅうり、ブロッコリー、小松菜など多くの野菜にも使えるので1本持っておくと便利です↓↓
農薬をまく頻度の目安は2週間に一度で、まく期間は3月~定植前までです。
同じ農薬を使い続けると、菌が耐性を持ってしまい農薬の効果が落ちてしまいます。ですので、できれば数種類の農薬をローテーション使うのがおすすめです。
ホコリダ二
ホコリダニは肉眼で確認するのはかなり難しいダニです。
このダニは新芽などの柔らかい部分に被害を与えます。新芽が集中的に枯れ始めたり葉がぐにゃぐにゃと変形したりする症状が出た場合は、ホコリダ二を原因の一つとして考えてくださいね。
ホコリダニの予防としては、コロマイト水和剤という農薬が有効です。炭そ病の予防薬であるアミスター20フロアブルと混ぜて使えます。ハダニの防除もできますよ↓↓
一部の葉が枯れる場合
肥料不足
いちごの葉の色は濃い緑色が正常です。枯れてはいないけど薄く黄緑色になってきたら肥料の効果が切れてきたサインです。
少し肥料を足してあげましょう。肥料は、液肥よりも粒状のもののほうが持続効果があるのでおすすめです。
萎黄病(いおうびょう)
萎黄病も炭そ病と同じくらい危険な病気です。萎黄病が疑われる株は炭そ病のときの対処と同じように「見つけたらすぐに処分」です。
いちごの葉は、ほぼ同じ大きさの葉が3枚セットで生えています。
しかし、萎黄病にかかっている株の葉は1~2枚の葉が不自然に小さいです。
このような状態で、株に段々と元気が無くなってきたら萎黄病を疑ってください。
根腐れ
根腐れは葉の末端から中心に向かってかれていきます。株全体にも元気が無くなっていきます。
原因は「菌」「肥料のやり過ぎ」「水のやり過ぎ」などさまざまです。
引き抜いてみると根が黒っぽく変色しているのが確認できますよ。
この株も、他の株への感染防止のために処分した方がいいでしょう。
じゃのめ病
下の画像のように蛇の目状の枯れている斑点がたくさん出てきた場合は、じゃのめ病の可能性があります。
引用:こうち農業ネット URL:https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/dtl.php?ID=3761
初期症状であれば、症状が出ている葉を取り除いて、農薬を散布することで回復しますよ。
じゃのめ病に対応する農薬はジマンダイセン水和剤などがあります↓↓
全体的に枯れる場合
水不足
意外とよくある原因として挙げられるのが「水不足」です。
水やりをきちんとしているつもりでも、葉にはじかれて「根本の土まで水が届いていなかった」なんてことがよくあります(私もよく夫に注意されます(笑))。
初期症状は、株全体がクタッとヘタレます。まずは、きちんと根元まで水がかかっているかチェックしてくださいね。
ランナーや葉が枯れる原因をサッと紹介してきました。しかし、実際に症状を見て何が原因なのか判断するのにはかなりの経験が必要です。
まずは以下のことをできるだけ実践して、いちごのランナー株が調子を崩さないようにお手入れをしてあげてくださいね。
- 風通しのよい管理をする
- 水はけのいい土を使う
- 水やりは午前中に行う(夕方には土がある程度乾いた状態にする)
- 水や肥料の量は適量を心がける
- 病気予防の農薬散布を定期的に行う
※肥料は説明書きをよく読んで使用しましょう。
※農薬は使用回数が制限されている場合もあります。説明書きをよく読んで使用してください。
また、親株やランナーを栽培する際は、下の画像のように台にのせてあげるのがおすすめです。台にのせることで、草や土壌からの病気や虫の被害を予防できますよ。
いちごのランナーを切る位置
苺のランナーを切る位置はどこかしら?
いちごのランナーを切る位置については、特別な決まりはありません。
ただ、実ができる向きは決まっています。そのため、その向きがわかるように切る位置を調節しておくと安心ですね。
ここからは「一般的なランナーの切り方」と「ランナーを切るタイミング」についてを説明していきます。
ホームセンターで売られているいちごの苗も大体この切り方ですので、参考にしてくださいね。
ランナーの切り方
一般的なランナーの切り方は、下の図のように「 親株側を長めに、反対側を短めに」残して切ります。
「どうして左右の切る位置を変えるの?」と疑問に思いますよね。実は、いちごができる向きは、下の図のように決まっています。
ランナーを切るときに、左右の残す長さを変えておけば、どちらに実がなるのかすぐに判別できますね。
定植する際は、実が収穫しやすいように植える向きを調節してくださいね。
切るタイミング
ランナーを切るタイミングは「ランナーがしっかり根付いて(活着して)いることを確認してから」にしましょう。
元気なランナーであればピンで固定してから2週間ほどで活着します。
葉っぱを持ち揺らしてみて、クラクラしなければ大丈夫ですよ。この頃は葉っぱが4~5枚出ている状態です。
元気がないもの(葉の色が他より薄いもの、枯れているもの)は、この時点で苗候補から外しましょう。
「育てているうちに元気が戻るかな」と思って残しておくと、実は病気で他の元気な苗にも感染して全滅なんてことにもなりかねませんよ。
いちごのランナーの植え方
苺のランナーの植え方はどうすればいいのかしら?
ランナーは、そのままにしておけば、土に着いた時点で根を生やし定着してしまいます。
来年のいちご用の苗として育てたい場合は、ポリポットなどに誘導し定着させましょう。
植え方はとても簡単です。ここからは「ランナーの植え方」について説明していきますよ。
「ポットに植えた方がいい理由」「苗として利用するのはどの株がおすすめ?」なども解説していきます。
植え方は土にピンで固定するだけ
ランナーの植え方は、下の写真のように、少し根のコブが出てきた状態のものを、U字のピンでグラグラしないように固定するだけです。とても簡単ですね。
植えるタイミングは、根のコブが出始めた時です。
植える際は、いちばん外側の葉を1周分剥(は)いであげてくださいね。根が生えやすくなりますよ。
ピンで固定する際は、親株側のランナーを下の図のように固定してください。
この時、「クラウン」が土に埋もれないように固定してください。クラウンについては後述で説明していますので参考にしてくださいね。
ピンは下の写真のようなプラスチック製のもの(ランナーピン)が販売されています。
ランナーピンがない場合は、「麦わら」や「細い針金」などでも代用できますよ。
ランナーは、土に置いておくだけでもゆっくりと根付きますが、ピンで固定する方が早くて確実です。
固定する時の注意点
ランナーの植え方で最も注意すべき点は「クラウン」が土に隠れないように植えること」です。
クラウンとは下の図のような葉っぱやランナーが生えてくるか株本の部分です。
よく見ると、王冠(クラウン)のような形をしていますね。
クラウンが土に隠れてしまうと、その後の成長スピードが遅くなったり、病気にかかる可能性が高くなったりします。
また、いちごの根はクラウンを土に引き込みながら成長しますので、固定する際に土に隠れてしまうと、どんどん土に埋もれていきます。
そのため、ランナーを固定する際はクラウンが地上に出るように植えましょう。
定植までの管理の方法
ランナーはポリポットに植えて、定植時期まで管理するのがおすすめです。
ポットに植えるのをおすすめする理由は以下の通りです。
- ランナーを切った後に持ち運びが簡単にできる
- 病気のリスクを下げられる
ランナーを切った後持ち運びが簡単にできる
いちごは暑さが苦手な植物です。苗の定植時期は9月中旬頃なので、暑さが苦手でも頑張って夏を越さなければいけません。
ポットに植えて管理をすれば、暑い時間帯は日陰に持っていくなど暑さ対策が簡単にできますよ。
病気のリスクを下げられる
いちごは水やりの際に跳ね返ってくる泥水が原因で病気になります。
ポットに植えて管理してれば、畑に直接植えるよりも泥はねを受けるリスクが少なくなりますよ。
定植するまでは、炭そ病や害虫予防のために定期的な農薬の散布を行うのがおすすめです。
ただ、ポットで管理する場合は、土が乾きやすいのでこまめに水をあげてください。
特に、夏場は3~4回/日水をあげないとすぐに枯れるので注意してください。
苗として利用するのは次郎株と三郎株が最適
苗として利用するランナーは、次郎株と三郎株が最適です。
次郎株と三郎株の中でも元気なものを選びましょう。
太郎株をおすすめしない理由は、親株から最も近い株であるため「親の病気を継ぎやすい」 「成長が不安定」などのリスクが高くなるためです。
逆に、四郎株は定植する時期までに十分に成長できない可能性があります。
これらの理由から、いちごの収穫用の苗には「次郎株」か「三郎株」を使うのがおすすめです。
まとめ
- いちごのランナーは「ほふく茎」という蔓(つる)のように伸びてくる茎の部分のこと
- いちごのランナーや新芽が枯れる原因は水不足や病気、害虫など原因はさまざま
- いちごのランナーを切る位置は一般的に親株側を長く残すように切る
- いちごのランナーはいちごが子孫を残すために作る株のこと
- いちごのランナーの植え方は「ピン」を使って固定するだけ
- いちごのランナーを植える際は「次郎株か三郎株を利用する」「ポットに植える」などいくつか注意点がある
- いちごの実がなる向きは親株と繋がっていたランナーの反対側と決まっている
ランナーがどれか分かったし、植え方も切り方も分かったからもうバッチリね。
さっそくランナーを植えて来年の苺の苗を育てましょう♪
あなたもランナーがどれか分かったら、ぜひ苗作りにチャレンジしてみてくださいね。
こちらの記事では、苺の収穫後の手入れについて紹介しています。合わせて参考にしてくださいね↓↓
こちらの記事では、ダイソーで販売されている種を一覧表で一挙公開しています↓↓
「庭に畑を作る費用はいくらくらいかかるの?」と気になるあなたはこちらに記事をチェック↓↓