いちごは収穫後の手入れを行わない!?後作におすすめの作物や畑の管理のやり方も紹介!収穫後は赤くなる?甘くなる?
次の年もいちごの収穫を楽しみたい場合は、新しい苗を用意しなくちゃいけないのね。
毎年、いちごの収穫をしたい場合は、苗を多めに購入しておきましょう。
それを親株として手入れすることで、次の年に植える苗をたくさん作れますよ。
この記事では、以下のような内容について分かりやすく解説していきます。
- なぜ収穫後のいちごの苗を手入れしないのか?
- 親株をどのような手順で準備すればいいのか?親株の処分は?
- いちごの後作としておすすめの作物は?
- 収穫後の畑の管理はどのようにすればいい?
- いちごを収穫した後の茎は切る?残す?
- 収穫後のいちごは赤くなる?甘くなる?
イチゴは収穫後の畑の管理や苗の栽培手順が少し複雑です。この記事で、手順をサッと予習しておくと安心ですよ。
いちごは収穫後の手入れを行わないで処分する!親株の処分は?
今年のいちごの収穫が終わったわ。いちご収穫後ってどう手入れすればいいのかしら?
いちごの収穫後の苗は、クラウンから上の部分を刈り取って処分します。
手入れして次の年に再び収穫することはありませんよ。
※収穫途中(花が咲いて次の実が収穫できる)の苺は水やりや追肥、枯葉を取り除くなどこまめに手入れしてください。
※刈り取った苗には病気や虫が付いている可能性が高いです。焼却するか燃えるゴミとして処分するのがおすすめです。
刈り取るのはもったいない気がするわ…。収穫後の苗を手入れして次の年に収穫することはできないの?
きちんと手入れをしてあげれば、次の年も多少収穫できると考えられます。
ですが、収穫量が減ったり途中で病気になったりする可能性が高いのでおすすめできません。
イチゴの収穫を次の年も楽しみたい場合は、以下のような流れで苗を取るための親株を事前に準備しておきましょう。
6月に切り離しが終わった親株の処分はどうすればいいの?
親株はいちご収穫後の苗と同じように刈り取って処分してください。
⇒いちご収穫後の苗の処分方法はこちら
イチゴの親株は、冬を体験し休眠することでランナーをたくさん生やします。
休眠している間は、下の画像のように枯れているような状態になりますが、暖かくなってくると元気に葉や花を出し始めますよ。
元気な親株からは15〜20本ものランナーが出てきますよ。この中から元気なランナーを選んで苗の候補として管理していきます。
親株や苗は下の画像のように台の上に置いた状態で管理するのがおすすめです。
地面や草に触れないように管理することで病気や虫から被害を受けるリスクを下げられます。
イチゴのランナーの挿し方については、下の記事で紹介しています。合わせて参考にしてくださいね。ランナーが枯れる原因や対策も紹介していますよ↓↓
いちごの後作のおすすめは?収穫後の畑の管理は?
いちごの後作は何を植えればいいかしら?
いちごの後作はバラ科以外の作物ならば何でもOKですよ。
いちごの後作として特におすすめの野菜は以下のものが挙げられます。
- とうもろこし、オクラ
- ほうれん草、小松菜
●とうもろこし、オクラ
とうもろこし、オクラはマルチを剥(は)がさず、苺を抜いた穴に種を蒔けます。追肥は必要ですが、土を耕す手間が省けますので楽ができますよ♪
とうもろこしは、6月に種まきができる品種を選べば、苺の収穫をギリギリまで楽しめます。
6月に種まきできるとうもろこしの品種はこちらの記事にまとめています。合わせて参考にしてくださいね↓↓
●ほうれん草、小松菜
ほうれん草は6〜7月、小松菜は6〜10月で種まきができます。苺の片付けをした後も焦らずに種まきができますよ。
また、栽培の手間が少なく、栽培期間が短くて済みますので「炎天下の畑作業は少し避けたい」というあなたにはピッタリの後作の作物ですよ。
いちごの後作としてほうれん草をまく場合は、下のようなトウ立ちしにくい品種を選ぶといいですよ。長くほうれん草の収穫が楽しめます↓↓
次も同じ場所でいちごの栽培を行う予定ならば、収穫後の畑を以下のように管理してください。
- 収穫後の苗の片付け(6月)
- 土壌消毒(7月)
- 苗の定植の準備(8~9月上旬)
1.収穫後の苗の片付け(6月)
収穫後の苗はクラウンから上を鎌(かま)などで刈り取り、処分します。この作業は収穫後、できるだけ早く行うようにしてください。
収穫後の苗を刈り取らずにほったらかしにしておくと、病気や虫の発生源になってしまいます。
2.土壌消毒(7月)
梅雨が明けたら、土壌を太陽熱で消毒していきます。
土壌に水をたっぷりまき、古いビニルなどで畝(うね)全面を覆(おお)います。このまま30日以上ほったらかしておきます。
太陽熱での土壌消毒の目安は「地温が50度前後の状態を6日維持する」です。
※前作で土壌由来の病害虫が発生した畑は薬剤を使って土壌消毒を行いましょう。
3.苗の定植の準備(8~9月上旬)
土壌消毒が終了したら8月下旬頃までに畝立てをしましょう。9月上旬に元肥をまき中耕し、苗の定植準備を済ましておきましょう。
※苺の定植は一般的に9月下旬です。その時期には定植準備を終了できるように畑の管理を行ってください。
いちご収穫後の茎は切る?残す?
いちご収穫後の茎って切るの?残すの?どっち?
いちご収穫後の茎は、次の花が咲いていて収穫が続けられそうな場合は切ってしまいましょう。
いちご収穫後の茎を切る理由は、以下の通りですよ。
- 次のいちごの収穫を行うのに邪魔になる
- 茎に養分を消費されてしまう
- カビや病気の発生源になる可能性がある
下の画像のように、できるだけ根元から切るようにしてくださいね。ハサミがない場合は、手で根元をポキッと折り曲げてから引けば取れます。
ただし、手で取る場合は、無理に引っ張ると株ごと引き抜いてしまう可能性があるので注意してください。
どうしても手で取れない場合は、面倒でもハサミを持ってきて切ることをおすすめします。
また、下の画像のような枯葉は、病気や虫の発生源になります。見つけたら取り除くようにしてください。手で引っ張ればポロッと取れますよ。
収穫後は赤くなるが甘くなることはない!?
いちごは収穫後赤くなるの?甘くなるの?
いちごは収穫後に日の光があたる場所や暖かい場所に置いておくと赤くなるのですが、甘くなることはありません。
ですので、いちごを買ってきて「甘くなるまで置いておこう♪」というのはあまり意味がありませんよ。
出荷用のいちごは、パッキングから輸送、販売の過程で数日かかります。完熟で収穫し数日後に販売となると、実がぐしゃぐしゃに潰れてしまうリスクが高くなります。
ですので、いちご農家さんは8割ほど実が赤くなるタイミングで収穫を行います。
つまり、スーパーなどで販売されているいちごの甘さは赤くなっていても「完熟の8割ほどの甘さ」ということです。
完熟のいちごを食べるにはどうしたらいいのかしら?
完熟のいちごを食べるには以下の3つの方法がおすすめですよ。
- イチゴ狩りに行く
- 直売所で購入する
- 完熟イチゴを販売している通販を利用する
●イチゴ狩りに行く
イチゴ狩りならば自分で完熟のものを選んで収穫することができます。
若干値段は高いですが「30分食べ放題」など、満足するまでおいしい新鮮なイチゴを堪能できるのがおすすめポイントです。
●直売所で赤くなったものを購入する
直売所で販売されているいちごは「赤くなりすぎて市場出荷できないイチゴ」であることが多いです。
特に春先になると甘いイチゴが安く販売されていることが多いですよ。
●完熟イチゴを販売している通販を利用する
通販では、高いパッケージ技術を用いて完熟イチゴを販売されている農家さんがいらっしゃいます。
あまおうの場合は「楽農ファームたけした」さんが、完熟イチゴを販売しています。
「楽農ファームたけした」さんについては下の記事で詳しく紹介しています。合わせて参考にしてくださいね。
まとめ
- 収穫後のいちごの苗は手入れを行わずに処分するのが一般的
- 次の年もいちごを収穫したい場合は苗を多めに用意して親株として手入れをすることでランナーから苗を採ることができる
- 次の年もいちごの栽培を行う場合「収穫後の苗の片付け」「土壌消毒」「次の苗の定植準備」など畑の手入れを行う必要がある
- 収穫途中の「いちご収穫後の茎」は邪魔になるので切るようにする
- いちごは収穫後に置いておくと赤くなるが甘くなることはない
いちごの栽培は面倒くさがらず毎年新しい苗を植えてあげるのが大切なのね。
毎年植え替えてあげることで病気にかかりにくくなったり、実をたくさんつけてくれたりなど、メリットがたくさんありますよ♪
いちごに関してはこちらの記事もおすすめです↓↓
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