さつまいものつるの処理は3パターン!収穫後の畑や土の手入れは?来年の苗の作り方や芋が腐る原因についても分かりやすく解説♪
①土に埋める②燃やす③食べるの3つの方法です。
この記事では「さつまいものつるの処理(3パターン)」について詳しく解説していきます。合わせて以下の内容についても紹介していきますよ。
- さつまいも収穫後のつるや畑の手入れはどうする?
- 収穫後のつるから苗を作る方法は?
- 収穫の後に芋が腐るのはなぜ?
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>>家でおいしい焼き芋を簡単に作れるグッズを見てみる【楽天】>>収穫後に大量に出るさつまいものつるの処理は「どうしよう…。」と、悩みますよね。
この記事で事前にチェックしておくと、後の作業がスムーズに進みますよ♪
さつまいものつるの処理は3パターン!
さつまいものつるの処理はどうすればいいのかしら?
さつまいものつるの処理は以下の3パターンが挙げられます。
- 細かく切って乾燥させ、土に埋める
- 乾燥させて燃やす
- 調理して食べる
1.細かく切って乾燥させ、土に埋める
さつまいものつるは細かく切って1か月ほど乾燥させ、土に埋めると土壌改良資材として活用できます。土がフカフカになりますよ。
私の父は、トラクターのモアで粉々にカットした後、畑にすき込んで次の野菜を植えています。
「トラクターの運転はできないけれど栽培面積が広くさつまいものつるの処理が大変!」という方は、下の画像のような手押し式のモアの活用も検討してみてください↓↓
草刈り機を使い慣れている場合は、下のようなナイロンコードカッターを使って収穫前のつるを切れば、比較的細かく粉砕できます↓↓
細かく切る必要があるの?そのまま埋めてしまってはダメなの?
細かく切った方が分解が早いです。ですので、できれば30cmくらいの長さに切った方が良いですよ。
もし「細かく切るのが面倒」という場合は畑の隅に穴を掘って埋めたり、畝の間(通路)に穴を掘って埋めておくと春〜夏に分解されるでしょう。
下のような微生物を含んだ土壌改良資材をまいておくと、分解が早く進み、元気な土になりますよ↓↓
ただし、明らかに病気で成長不良だったさつまいものつるは土に埋めないでゴミとして処分してくださいね。
埋めてしまうと、病原菌が土の中で増殖し、次の野菜栽培に影響する可能性が高くなります。
2.乾燥させて燃やす
「細かく切るのがめんどくさい」「ゴミとして出すのは大変」という場合は、つるを1か月ほど乾燥させて、完全にカサカサになったら燃やすと手っ取り早く処分できます。
ですが、最近は庭や畑でたき火を禁止している地域が多いです。
自宅でたき火をしていたら消防署や役場に通報されるケースも多々ありますよ。
ですので、さつまいものつるを燃やして処分したい場合は「たき火をしても大丈夫な地域なのか?」「ご近所に迷惑がかからないか?」を事前にチェックしてくださいね。
3.調理して食べる
さつまいものつるは調理して食べることができます。
私が小さい頃は、親戚のおばさんが煮物やきんぴらに調理して、よくごちそうしてくれました。
野菜嫌いの私も「おいしい~♪」とパクパクと食べていたのを思い出します(笑)
さつまいものつるを調理して食べる場合は、柔らかい部分を選ぶといいですよ。
フキのように、外側の皮を剥(む)いて、軽くアク抜きをしてから調理してくださいね。
さつまいもの収穫後の畑や土の手入れはどうする?
さつまいもを収穫した後の畑や土の手入れはどうすればいいのかしら?
さつまいも収穫後の畑や土の手入れの方法は以下の2パターンがありますよ。
- 次のさつまいもの定植まで土壌改良資材を混ぜ込んで休ませる
- 次の野菜を育てるための準備をする
1.次のさつまいもの定植まで土壌改良資材を混ぜ込んで休ませる
ネットで検索してみると「さつまいも収穫後の畑や土は、次のさつまいもを定植するまで土壌改良資材を混ぜて休ませる」という方が多くいらっしゃいました。
土壌改良資材は灰や枯葉、さつまいものつるなどです。春には分解が進み、さつまいもの定植時には、よりフカフカの土になりますよ。
さつまいもは、肥料が多く残っている土や畑で育てると、小さい芋ばかりできます(葉は元気よく育ちます)。
次のさつまいもの定植までに、他の野菜を育てると、土や畑に肥料が多く残ってしまうリスクが高くなります。
このような理由から「さつまいもの収穫後の土や畑には次の野菜を植えない」という方が多いです。
ネコブセンチュウが多いと思われる土や畑には、AG土力を混ぜ込んでおくと、センチュウの密度が少なくなり、形のいいさつまいもが収穫できるようになりますよ↓↓
下の画像のようなさつまいもが多い畑にはネコブセンチュウが多く生息している可能性が高いです。
引用:バイエル クロップサイエンス株式会社HP URL:https://cropscience.bayer.jp/ja/home/product/velum_gr/damage/
土を休ませる予定で「収穫したさつまいもがネコブセンチュウにやられている感じがする…。」という場合は、上記のような土壌改良資材を試してみるのもありですね。
2.次の野菜を育てるための準備をする
さつまいも収穫の後の畑や土では、肥料や土壌改良資材を追加して、次の野菜を育てることも可能です。
さつまいも収穫後の畑に植える作物として相性の良い野菜は「玉ねぎ」「ほうれん草」などが挙げられます。
玉ねぎは次の年もさつまいもを植える予定ならば【アイドルじゅんこ】など、早生の品種を選ぶと作業がスムーズに進みますよ↓↓
ほうれん草は【丈夫なほうれん草 アトラス】など、冬に種まきできる品種を選ぶと、さつまいもの収穫後の片付けがゆっくりとできます↓↓
さつまいも収穫後に植える作物として「玉ねぎ」が良い理由はこちらの記事の「玉ねぎの後作として相性の良い野菜」のところで解説していますよ。合わせて参考にしてください↓↓
さつまいものつるで来年の苗を作ることが可能!?
さつまいものつるから来年の苗が作れるって聞いたことがあるけど本当?
本当ですよ。収穫の際に切ったつるを越冬させて、来年の苗を作ることができます。
さつまいもの収穫後につるから苗を作る方法は以下の通りです。
準備するもの
- ハサミ
- バケツ(水を入れて、つるを浸ける容器)
- 麻紐(つる2~3本につき2~3本必要です)
- 鉢(5号(口径15cm)の鉢で4~6本のつるが植えられます)
- 土(赤玉土など養分が少なく水はけが良い土が適しています)
- 支柱(さつまいもを支柱に固定するために麻紐が2~3本必要です)
苗を作る手順(越冬前)
- さつまいものつるを7節目くらいで切る
- 切ったつるを1時間ほど水に付ける(葉についているアブラムシなどを窒息させる)
- つるに付いた虫の死骸をきれいに洗い流す
- つるを水に浸け、根が出てくるまで待つ(1週間ほどで根が出る)
- つるを2~3本ずつ束ね、麻紐で結ぶ(バラバラにならないように2~3箇所結ぶ)
- 鉢につる2束(4~6本)を垂直に10~15cmの深さで植える(土に埋まる部分の葉は切り落とす)
- 鉢の真ん中に支柱を立て、麻紐でつるを支柱に固定する(軽く固定する程度で大丈夫)
- 根が張るまでは水やりをこまめに行う
- 根がしっかりと張った後は、午前中に軽く水やりをして越冬させる(水やりは土が乾いているときだけで大丈夫)
※苗を作る手順(越冬前)の2、5、6、7に関しては下の画像も参考にしてください↓↓
苗を作る手順(越冬後)
- 2月下旬に越冬させたつるの麻紐を外し、広い畑に植え替える(マルチと2重のトンネルでの保温が必要)
- 5月下旬~6月下旬に1鉢分のつるから70~80本の苗が取れる
つるを越冬させている間は、8℃以上の環境になるように管理しましょう。温度が下がり過ぎると、つるが腐ってしまいます。
ただ、あまりにも暖かい環境で越冬させると、葉が元気に育ちすぎて寒さへの耐性が弱くなってしまうので注意してくださいね。
ですので、日中暖かい日は外へ、夜は家の中に入れて保温するという感じで環境を調整してあげてください。
「苗を作る手順(越冬後)1」の植え替えのときは、とにかく暖かい環境を用意してあげてください。
さつまいもの根の成長には地温15℃以上、茎と葉の成長には気温30〜35℃が必要です。
もしも、マルチと2重のトンネルでも温度が維持できない場合は、苗の上に不織布や藁(わら)をかけるなどして、さらに保温してあげてくださいね。
さつまいもが収穫の後に腐るのはなぜ?
さつまいもが収穫の後に腐るの…。なぜかしら?
さつまいもが収穫の後に腐る原因として以下の5つの原因が考えられます。
- 保管場所の温度が低すぎた
- 保管場所の湿気が高すぎた
- 乾燥が足りなかった
- さつまいもに傷が付いていた
- 芋が小さかった
1.保存場所の温度が低すぎた
さつまいもは10℃以下になると、腐るリスクが上がります。これは、低温障害が原因です。
さつまいもは、もともと暖かい国で作られていた作物です。ですので、寒さには弱いです。冷蔵庫などでの保存はNGですよ。
さつまいもを保存するための適温は13〜15℃です。長期保存の際にはできるだけこの温度に近い環境を用意してあげてくださいね。
下のような温度計を保存場所に置いておくと、温度が適正か一目でわかりますよ。最高最低温度も表示してくれます↓↓
2.保存場所の湿気が高すぎた
さつまいもは、湿気が高すぎる環境で保存すると腐るリスクが高くなります。
ですので、ビニール袋などに入れて保存するのはNGですよ。袋の中で結露してさつまいも周辺の湿度がかなり高くなります。
さつまいもを新聞紙で包んだり、もみ殻に埋めたりしておくと自然と湿度を調整してくれます。
長期保存をする場合は上記のようなひと手間をかけておくと安心ですよ。
3.乾燥が足りなかった
さつまいもは、収穫の後の乾燥が不十分だと、腐るリスクが高くなります。
また、さつまいもに付いている土が保存している途中で湿気を含み、そこから腐り始める場合もあります。
ですので、収穫後はしっかりと乾燥させ、芋に付いている土の塊は乾燥終了後にできるだけ落としておきましょう。
4.さつまいもに傷が付いていた
掘っている途中に傷が入ってしまったさつまいもは、腐るリスクが高いです。
ですので、収穫後の乾燥が終わった時に「傷が入っているもの」「入っていないもの」と、しっかりと分けておきましょう。
食べる際は、傷が入っているものから優先して調理してくださいね。
5.芋が小さかった
さつまいもはサイズが小さい芋の方が早く腐ります。
ですので、収穫後の乾燥が終わった時に「小さい芋」「大きい芋」と、サイズ別に分けて保存しておくといいですよ。
食べる際は、小さい芋から優先して調理してくださいね。
まとめ
- さつまいもの収穫後のつるは「埋める」「燃やす」など3つの方法がある
- さつまいもの収穫後のつるを埋める場合は細かく切って乾燥させた方がいい
- さつまいもの収穫の後の土や畑の手入れは畑を休ませるか次の野菜を植えるかで変わってくる
- さつまいもは収穫後に切ったつるから来年の苗を作れる
- さつまいもが収穫後に腐るのは保存場所の温度や湿度が高かったからなど5つの原因が考えられる
さつまいもの収穫後のつるの処理の仕方はバッチリ予習できたわ♪
先につるの処理方法を知っておくと作業がスムーズに進みますよ。
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